傷心中日記 その1

大学生

 

 僕は来年、「留年」することが確定している。

 

秋学期が終了して、テストの感覚で何となくそうなることはわかっていたのだ。

結果が確定しているかわからないから、就職活動にやる気が出なかった。

だって、「留年」していたら就職できないから。友人から「第一面接に行ってきた。」という

報告を受けても、焦りは出るが行動する気が起きない。

心のどこかに「留年しているだろうな」というのがあったからだ。

 

それでも「留年」が確定しているか確認するのが怖かった。

成績が出ているのはずっと前のことだったのに自分の成績を見るのが怖かった。

「留年しているだろう」という気持ちがあっても、

「留年」ということを受け入れることからずっと逃げていた、この4月まで。

 

親に言うのがつらい。

ずっと、僕のことを期待していたから。

これまで、奨学金を借りているとはいえ、学費を払ってくれていたから。

親の顔を見るのがつらかった。

僕以上につらそうな顔をしていたから。

僕以上に僕の人生のことを考えていてくれていたから。

涙が出た。

「期待を裏切ってしまったという申し訳なさ」と「期待を裏切った自分のみじめさ」に。

「これまで三年間、通ってきたんだから、お前の好きにしたらええ。」という言葉に感謝した。

次は絶対に期待を裏切らない。

 

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